特に営業マンには必須のスキルとされている交渉術。
これは比較的日本人が苦手としているスキルだ。
交渉事がうまい人間をタフネゴシエーターという。
歴史上の人物もタフネゴシエーターだったからこそ歴史に残る実績を築けたという人物も多い。
豊臣秀吉や坂本龍馬などもタフネゴシエーターだったと言われている。
優しくて思いやりのある人・・・そのような性格をお持ちの方は
交渉という仕事にはなるべく近づかない方がベターだ。
特に海外との交渉というのは更に難しい。
尖閣諸島の外交が記憶に新しいが、とにかく日本人は外国の交渉の押しに弱い。
嘘を付いたり、人をだますことは最低な事です・・・
こう教育されてきた日本人にはハッタリという必殺技を使いこなす事が下手なようだ。
そんなハッタリをうまく使いこなせないものだから、
相手のハッタリを見抜いたり、切り返したりすることもこれまた下手なようだ。
海外から見た日本の外交の傾向と言うのは以下の例にみられる。
分かりやすく表現するため極端な例で紹介しよう。
例えば、総額50,000USDが妥当金額な売買取引に対する交渉があったとしよう。
日本のバイヤーはこの妥当金額をめがけて交渉に挑むであろう。
はたまた「できれば45,000USDくらいまで落ちればベストだなぁ」程度の事も思っているかもしれない。
しかし、海外のサプライヤーは色々な理由を付けてまずは70,000USDと提示してくる。
もちろん20,000USDの破格の金額差は海外サプライヤーの試合開始直後のジャブです。
ジャブが効かなければ彼らは他の戦法を検討するだろう。
がしかし、軽いジャブとは言え相手の打ち所が悪く、
思いもよらない試合開始直後のダウン劇も0%ではない。
それを期待しているのだ。
さぁ、今の段階で最新総額は70,000USDだ。
彼らはハッタリを聞かせて妥当金額から20,000USD釣り上げた。
日本バイヤーはどうでる??
「ふざけるな!70,000USDなんて数字はありえない!!」
と強く突き返すのか?
しかし、日本バイヤーはこの破格の20,000USDの金額差を押し返す力がない。
彼らはこう思うのだ・・・
希望と20,000USDの差が生じているが、
あまりにも大きい金額に対しての値引き交渉をサプライイヤー側は受け入れてくれるのか?
我々は無茶苦茶な値引き交渉をしていると思われないか?
さぁ、冷静に考えてみよう。
このような事は一切考えなくてもいい事だ。
この時点で既に不必要な「譲歩」が芽生えてくるのだ。
そうなれば、日本人バイヤーの頭の中はこの「譲歩」という文字が盆踊りのように輪になって踊っている。
こうなると、日本バイヤーは既に海外サプライヤーの掌の中で転がっている状態となる。
完全なる負けだ。
まぁ、これは極端な例ではあるが・・・
尖閣諸島も似たようなケースではないだろうか?
明らかに中国サイドに問題がある一件であるにも拘らず、
中国政府は日本政府の反論する間も与えない勢いで、
次から次へと理由を付けては船長の身柄の解放と中国への全面謝罪、
おまけに損害賠償まで要求してきている始末だ。
完全に徐番のジャブで日本はダウンしてしまった。
そんな中、日本政府があたふたしている時に尖閣諸島追突動画の流出。
あれはかなり良いカウンターパンチだったに違いない。
あれが個人的行動ではなく実は日本政府の描いたシナリオであれば
かなりの演技派外交だと思う。
バングラデシュではタクシーやリキシャ(自転車タクシーのようなもの)の料金体制は
一部メーター制の物もあるが殆どは事前交渉により成り立っている。
彼らは日常生活の中で交渉事を要するシーンが数多くある。
結果、それが彼らの交渉力を磨きあげる事になっているのだ。
現代の日本。
八百屋や魚屋など商店街の個人商店に変わり、
コンビニやスーパーが身近な生活へとなっている。
そこは値引交渉がない世界だ。
生活環境に様々な交渉事がある世界で育った人間と、
そのような世界をあまり経験せず育った人間とでは、
しみついたネゴシエーションイズムの差が桁違いに違うのだろう。
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